焼酎の蔵元が開発 世界初の発行黒豆飲料

開発ストーリー

世界初!黒豆と米麹からクエン酸酢の製造に成功!

東京農業大学と黒豆焼酎の共同開発をしていた過程のなかで、発酵途中の成分の分析を醸造学科・穂坂賢准教授(現・教授)に依頼。すると、黒豆の持つポリフェノール・アミノ酸・ミネラルをはじめ、麹菌由来成分であるクエン酸が高い濃度で溶け出し、米麹に含まれるビタミン類もたっぷり。それには先生もびっくり。

「こんな良いものを何とか生かす方法は・・・」という先生の勧めもあり、長い研究の結果、製品化に到りました。

国産黒大豆を発酵させ、独自の発酵技術でアルコール化させることなく、黒豆と麹の栄養素がすべて高い濃度で抽出されています。ラットの実験での効果が「日本健康医学会」でも発表されました。コレステロール、中性脂肪が顕著に減少し、逆に人体に有益な肝臓たんぱく質が増加しています。この研究により2010年11月には日本健康医学会賞を受賞いたしました。

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新商品 発酵「黒豆力」の商品化に当たり

東京農業大学 醸造学科 穂坂賢教授

2002年頃より、熊本県球磨郡の株式会社堤酒造、堤和弘社長より黒豆を主原料とした「黒豆焼酎」の開発についての相談を頂きました。この「黒豆焼酎」を開発するに当たり、健康を意識した焼酎開発を考えられていることを伺いました。

健康を開発のコンセプトにすると、焼酎よりも他の飲料への転換が必要であると考え、さらに会社の技術や製造ラインをも考慮すると、黒豆の持つ原料特性(サポニン、アントシアニン、エピカテキン、カテキン等のポリフェノールを豊富)を有する点、また黒豆を有効に分解するために利用を考えた白麹菌(Aspergillus kawachii)による米麹を生かすことが考えられました。白麹菌は、デンプンやタンパク質を糖やアミノ酸に分解するほか、クエン酸を生産する能力を有しています。これらポリフェノールの他、糖、アミノ酸、クエン酸など現代人に必要不可欠な物質を生産することにより、とかく栄養バランスを崩しているといわれる現代人の健康面をサポートする飲料を目指しました。株式会社 堤酒造、堤社長はじめ社員皆さんの取り組みの下、黒豆を使ったクエン酸酢が出来上がりました。

「黒豆力」は、酢酸菌が生産する酢酸ではなく、白麹菌が生産するクエン酸を酸味のベースにしており、このクエン酸と黒豆由来のアミノ酸、ポリフェノールを多量に含有しているのが本商品の特徴です。さらに白麹菌由来のビタミンの他、ミネラルも含んでいるためバランスよい飲料といえます。天然素材100%を醸造技術により創出した商品といっても過言ではないでしょう。

商品を試飲した感想は、クエン酸を酸味のベースにしているため、酢酸のような刺激が少なく、また糖やアミノ酸による甘味と旨味とがマッチしたまろやかさがあり、大人から子供まで気軽に飲むことのできるものになっています。含有している成分から考えると、毎日飲み続けることで、健康によいこと間違いないものと思われます。


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